2019年

3月

18日

津島でら寺巡り(2019.3.3)

平成31年3月3日(日)の津島でら寺巡り、この日は奇しくも平成最後のひな祭りだ。

九品山 蓮台寺(津島市弥生町6)

本堂で、ひな祭りの灯りを作る『灯籠ワークショップ』が開催され、受付時間の10時から大人気だった。

 

また、  小澤正真住職が法務の忙しい間を縫って、御朱印を授与してくださった。

 

御住職

「南無阿弥陀仏の「南無」は、「帰依をする」という意味です。阿弥陀様という仏様は、自分の名前を呼んだ人を臨終の時にお迎えに来て、極楽までは連れていってくれます。これを「極楽往生」というんです。修行をして悟りを開くのが仏教ですので、そこで終わりではないんです。法然上人は、「凡夫が悟りを開くのは難しい。阿弥陀様にお頼りして極楽に至ったら、そこで修行をして悟りを開いてください」と説かれたんです。普通の人は難しい修行が出来ないですが、極楽では「極く楽に」修行が出来る。そうすれば、誰でも仏に成れる、悟りを得るチャンスが増える訳です」

 

 

 

座敷で行われた『ワンコイン写経体験』は、海外の方も参加され、こちらも大盛況だった。

帝護山 照蓮坊(津島市宝町20)

本堂で、こちらのお寺に所縁のあるアーティスト・小川愛さんによる、食パンをモチーフにした油絵などが展示された。

 

 

座敷は、前回に引き続き『山の薬膳ごはん よもぎ』(滋賀県米原市甲津原452)さんによる『出張精進カフェ』となった。

春の薬膳ちらしプレートや、米糀の甘酒が人気を集めていた。

この日は、ひな祭りということで、桃の花の精かと見紛う可愛らしい参拝者が御寺を訪れ、居合わせた者は皆目を細めていた。

 

 

「是非、廊下も見ていってください!」と御住職に言われるまま覗いてみると、そこには灯籠が作り出す幽玄の世界が広がっていた。

牛頭山 宝寿院(津島市神明町2)

お雛祭りのぼんぼりにちなみ、地蔵堂が灯籠で彩られた。静かな佇まいの中、自然と足がとまり思わず見とれてしまう美しさであった。

牛玉山 観音寺(津島市天王通り6−43)

本堂での護摩祈祷に先だち、ギャラリーでは長谷川優副住職による『壁面描画実演』が行われた。

「弘法筆を選ばず」というが、こうまで多彩な道具を使って描くのかと、見学者は感服しきりであった。

副住職

「お描きしたのは、『不動明王三尊』でございます。仏教では、仏様が三体でお祀りされることがよくあります。真ん中が、不動明王。向って右手が、矜羯羅(こんがら)童子。左手が、制多迦(せいたか)童子です。どちらがどちらか分からなくなる時がよくあるんですけれど、お不動様は左手に羂索(けんさく)という縄を持っていますので、縄を持つ手の側は「こんがらがるから、矜羯羅童子」と覚えると良いと、修行中に教わりました」

毎回好評の6か寺寄せ書き御朱印は桃の節句にちなんだ内容で、とてもカラフルな春らしい様相であった。

次回の『津島でら寺巡り』は、5月5日(日)……ゴールデンウイーク、そして『尾張津島藤まつり』期間の開催を予定している。

新元号となって最初の津島でら寺巡りに、ご期待あれ。

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2019年

1月

25日

津島でら寺巡りと新春特別御朱印(2019.1.6)

奇数月恒例の津島でら寺巡り、平成31年1月6日(日)『津島でら寺巡りと新年特別御朱印』が開催された。

 

各寺を巡ってスタンプを集めた参拝客限定で、平成最後の新年に相応しいカラー御朱印が授与された。

九品山 蓮台寺(津島市弥生町6)

石焼き芋、ぜんざいが、寒さに震える身も心も温めてくれた。

ワンコイン写経体験は、この日も好評であった。

青龍山 吉祥寺(津島市中野町7)

写仏ぬり絵は、描き終えた後の法話も楽しみの一つ。

精神だけでなく、薬膳粥でお腹も満たされる。

この日は,いつもの本堂から会場をあしたばDOJOに移しての開催であった。

牛玉山 観音寺(津島市天王通り6-43)

うでわ念珠づくりと、出張所では『calm』(カーム:津島市天王通り4?12)さん協力によりシルクスクリーン体験が行われた。

また、午後から護摩祈祷が開かれた。

帝護山 照蓮坊(津島市宝町20)

『山の薬膳ごはん よもぎ』(滋賀県米原市甲津原452)さんによる出張お寺カフェに、大勢のお客様が足を運んだ。

米糀の甘酒と精進カレーが振る舞われ、カレーは食材が尽きるほどの人気となった。

大珠山 龍渕寺(津島市瑞穂町1-8)

御住職の御影仏御朱印で有名な龍渕寺。

津島でら寺巡りの限定御朱印も、大評判だった。

牛頭山 宝寿院(津島市神明町2)

副住職のアート御朱印は、本年も大人気。

お正月限定御朱印は種類も多く、参拝客は笑顔で悩んでいた。

次回の『津島でら寺巡り』は、平成31年3月3日(日)開催を予定している。

雛祭に相応しい企画が練られているので、どうぞお楽しみに。

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2018年

12月

26日

加藤清正手習いの寺 妙延寺

妙延寺と日蓮宗について

津島には100か寺程のお寺があります。それほど多くのお寺がありますが、日蓮宗のお寺はここだけです。

ですので津島の中で「南無妙法蓮華経」を唱えるのはこちらだけですので、特殊なお寺かな、ということになります。

その「南無妙法蓮華経」というお題目ですが正面にお座りいただいているのが日蓮といって鎌倉仏教の日蓮宗の開祖になります。

 

で、日蓮聖人が真ん中に座っていらっしゃいますから、日蓮聖人がご本尊と思われる方が大勢いらっしゃるのですが、そうではないんです。その後ろにお釈迦様がいらっしゃいまして、こちらがご本尊です。

私共が読むお経は今、皆様の前に置かれている経本、「妙法蓮華経」ですが、仏様が一番最後に説かれたお経です。今まで仏様が説いてこられた教えの総まとめ、ということで長い、そして内容も難しいということで知られております。

お経を覚えるのも大変です。長いので。その意味を理解しようとするのも、またこれも難しい。

なので、まずはこのお経を唱え、精進しつつ信仰を深めていくわけです。

 

日蓮聖人が「南無妙法蓮華経」というお題目を皆さんに教えながら仏様の教えをしっかり信じて生きていく、それが大事ですよということが日蓮宗になります。

妙延寺と加藤清正について

このお寺は室町時代からありまして、私が43代目の住職になります。

今日のお話の中心は豊臣秀吉の家来、加藤清正が勉強に通ったお寺ということで、加藤清正についてです。

では、なぜ加藤清正が、ここのお寺に通ったかということになりますが、うまれは名古屋の中村区です。

中村公園の豊国神社のすぐご近所でお生まれになったとのことでございます。

しかし、3歳の時にお父様がお亡くなりになられて、お母様と清正、当時は夜叉若という名前だったのですが、は、これからの生活に困るということで、津島に住んでいらっしゃったおじさんを頼って津島に引っ越しをしてこられるんですね。

 

お母様はもともと日蓮宗の熱心なご信者様でしたので、ご主人様が亡くなってまだ間もないということもあったのでしょう。津島にいらっしゃってから当寺に通われるようになりまして、清正公がある程度の年になってきたところ、当時の9代目住職、日順(にちじゅん)のところに仏法と手習いを教わりに通われることになりました。日蓮宗ということで、こうしてこのようなご縁をいただいたのですね。

いろいろな記録が残っていますが、記録では5歳から7歳で手習いを始めたとされています。

そのお勉強をされているときのいろいろなエピソードが残っているのですが、有名なものが習字のお勉強をしたときに書いた半紙を松の木の枝に干した松、というのが長く本堂の西側に植わっておりました。今は墓地になっております。半紙をかけて干したので「草紙がけの松」として皆様に親しまれておったそうです。

残念ながら昭和の初めに枯れてしまいます。しかし、大事な松でしたので幹を切ってこちらのお寺に宝としておいてございます。

 

こちらの真ん中にに加藤清正公がお祀りされております。木造なのですが、これは熊本に本妙寺というお寺がありまして清正公の菩提寺です。こちらのお寺から150年ほど前に、清正公の出発のお寺であるということで贈られたものです。徳川の世が弱り始めた頃に、それまでは豊臣に関わるものはご法度でしたので清正信仰は隠れるようにされておったのですが、幕末になりましてからは表にだせるようになってきました。

 

大河ドラマで真田丸というのがありまして16話で登場するのですが、本編の最後にゆかりの場所として放映されました。皆さんの頭の上にある額の絵、ふすま絵ですが、松に半紙をかける様子を描かれたものです。あわせてご覧ください。

加藤清正と信仰について

皆さんもよくご存じだと思いますが、清正公は豪傑だったと知られています。朝鮮出兵では大将も務め活躍したと。豪傑というイメージがおありかと思いますが、それ以上に信仰熱心な方だったというお話をさせていただきたいと思います。

さきほどお話しした「妙法蓮華経」は非常に難解です。一朝一夕に理解できるものではございません。

清正公の生涯を見たときにこの「妙法蓮華経」という仏様の教えをしっかりと理解して終生実践していかれた方だと思います。

インターネットなんかない時代、仏教書が簡単に手に入る時代ではなかったのですが、かなり熱心に勉強されていたことがうかがわれます。

まずですね、なぜそのようなことがいえるのかといいますと「馬印」といって戦場に出るときの旗印ですね。手柄をたてればご褒美がもらえるわけですから、どれだけ戦で活躍するか見てもらうために自分だとわかる「馬印」をしょって戦うわけです。それをみなさんいろいろ工夫されるわけですが、加藤清正は「南無妙法蓮華経」というお題目にされるわけです。これは終生変わっておりません。

 

ちなみに当寺の御朱印もこちらのお題目を書かせていただいております。申し訳ないですが絵は描けませんのでこちらで(笑)

 

 

われわれ人間が感謝すべきもの、人として恩に感じなくてはならないものが4つあるといいます。

それは四恩といいまして、一つ目は父母の恩です。我々の我々が肉体をもって存在しているのはお父さん、お母さんのおかげです。お父さんお母さんにもまた、それぞれお父さんお母さんがいます。そうしてさかのぼっていくと、今自分があるのは大勢のご先祖様のおかげだということがわかります。

このうち一人でも欠けていたら今の自分はいないわけですね。

ですからよく先祖代々といいますが、自分が知っている3代くらい上よりもっと前のご先祖様まで考えてみると何千、何万というご先祖様のおかげで自分が存在していることになります

二つ目は国主の恩、この国主は、この世界の、目に見えない主ということです。この国、世界がなかったら我々は存在することができません。

三つめが一切衆生の恩。我々が生きていくうえで様々な命をいただいています。

四つ目が三宝です。仏様とその教え、それを我々に教えてくれる存在、つまり「仏」「法」「僧」です。

 

 

 

これを清正公は終生信じて生きていかれたのです。

清正公は豪傑といわれたくらいですから戦で人を殺めるわけですね。しかし一方でお寺を立てるわけです。

「妙」「法」「蓮」「華」「経」ひともじづつ名前につけたお寺を五か所建てます。

他にもたくさんのお堂やお墓を建てました。しかしそれは決して自分のためではなかったのです。

 

清正公は12歳の時にお小姓として秀吉に仕えることになった時に、全身全霊をこの人に捧げなくては生きていけないということを理解したはずです。

ということは手柄をたてないと生きていけません。それは戦場で人を殺めるということです。

 

その都度、清正公は考えたと思うのです。人を殺めるということは、先祖の縁を断ち切るということです。さらには先祖の供養をするひともなくしてしまうということです。

大きなお寺をたてれば施餓鬼法要として皆を弔ってもらえる、また、三宝を世に広めてもらえると考えたのだと思います。

ですから旗印も生涯貫き通したのではないかと思います。

 

 

今ですね、墓じまい、終活というのがいわれていますが、墓じまいや仏壇を閉じてきれいにしてしまおうという方がおられます。

しかし清正公はいつ戦場で倒れても自分も含めて自分に縁のあったものを救ってもらう準備は常にやっておく、と。

 

ですから自分からご先祖の縁を切ってしまうのではなく、どれだけ多くの方のおかげで自分があるのか、ということをですね、後世、次の世代に大事なことを伝えていく、ということを今一度考えてみていただきたいと思います。

テレビなどは視聴率があがるように楽な方法を紹介します。人間どうしても楽な方にいってしまうものです。

 

お寺というと難しいお坊さんが出てきて、高いお金をとられる、と思っていらっしゃる方も多いようですが()、大事なことを今一度考えてみていただきたいと思います。

 

こちらのお寺では、オリジナル御朱印帳・御首題帳などの販売もされており、ご住職がいらっしゃる際は御朱印授与の対応をしていただける。ちなみに日蓮宗のお寺では「ご首題」といって「南無妙法蓮華経」というお題目を授けていただける。日蓮宗の寺院では「ご首題帳」にしかお題目をいただけない場合もあるとのことなので、他の日蓮宗のお寺にご首題をいただく際は事前に問い合わせるなど注意が必要。

 

加藤清正公出発の地、妙延寺についてはホームページもご覧になっていただきたい。

 

https://temple.nichiren.or.jp/3041043-myouenji/

http://www1.clovernet.ne.jp/myouenji/

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2018年

12月

23日

観音寺副住職 描画実演

2018年12月22日(日)津島市主催の第3回津島てら・まち御縁結びが開催された。

古民家を利用したゲストハウス「げた家」では御影御朱印で有名な観音寺副住職による描画実演が行われた。

その様子をダイジェストでお届けする。

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2018年

12月

13日

津島でら寺巡り 秋の特別公開

平成30年11月4日(日)、奇数月恒例の津島でら寺巡りは、『秋の特別公開』と銘打って各寺様々な催しが行われた。

大珠山 龍渕寺(津島市瑞穂町1-8)

可愛らしい御影仏御朱印で大評判の御住職の筆による、津島でら寺巡り限定御朱印(書き置き対応)が授与された。

 

九品山 蓮台寺(津島市弥生町6)

境内で開かれるマルシェ『きまぐれ市』が、久々に復活。

生憎の空模様で、いち時は本降りの雨に見舞われたものの、客足が途絶えることはなかった。

 

牛頭山 宝寿院(津島市神明町2)

寺宝の特別公開が行われた。

宥貴副住職「津島市の指定文化財になっている『神仏分離顛末記』によると、明治時代に宝寿院の住職をされていた宥三(ゆうさん)さんは大分苦労されたようですね。読んでみると、「相当腹に据えかねとるな、宥三さんは」って感じです(笑)」

 

青龍山 吉祥寺(津島市中野町7)

こちらの写仏は、色鉛筆を使った写仏ぬり絵も体験できた。

閑かに御仏を写した後は、身体にも心にも滋味たっぷりの薬膳粥が振舞われた。

 

帝護山 照蓮坊(津島市宝町20)

お箏と三線、龍笛によるライブの後、特別公開されている掛け軸の解説が行われた。

御住職「親鸞聖人(しんらんしょうにん)がどういう風な人生を歩んで、どういう風な布教をしてきたのか、それを描いたのがこの四幅の掛け軸で、『御絵伝』といいます。親鸞聖人、最期は90歳で亡くなるんですけど、歩んできた道は決して平坦なものではなく、優雅なものでもない……常に苦難の連続だったんです」

 

牛玉山 観音寺(津島市天王通り6-43)

うでわ念珠づくりと、出張所ではシルクスクリーンのワークショップが開催された。

シルクスクリーンはお手紙雑貨屋『calm』(カーム:津島市天王通り4?12)協力により、津島でら寺巡りオリジナルトートバッグの作製を体験することができた。

 

亀伯山 大龍寺(津島市北町113)

 

本堂の十王像が、特別公開された。

御住職「津島市の北町の交差点に小さなお堂がありまして、そこに十王像が祀られていて、別名『閻魔堂』ともいいました。道路の拡張で、こちらにお預かりすることになったんです。謂れが何も無く詳しいことは分からないんですが、昔は町の外れにお堂があってそこに祀られていたそうで……町の入り口、北町の北口の守り神だったんでしょうね」

 

次回の『津島でら寺巡り』は、平成31年1月6日(日)開催を予定している。

平成最後のお正月も、津島のお寺さんは皆様のお越しを待っている。

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2018年

11月

11日

宝泉寺の法話と絵つき御朱印

第2回 【津島てら・まち御縁結び】より、もう1か寺ご紹介したい。

宝泉寺は浄土宗西山禅林寺派、500年の歴史をもつ古刹である。山門をくぐると樹齢400年の大楠がシンボルのように境内に枝を伸ばしている。この日は伊藤信道住職による「しあわせ」についての法話と副住職による絵つき御朱印の授与が行われた。

「ここは宝泉寺といいます。漢字で書きますと宝が泉のように湧いてくるお寺なんですけれども、残念ながら宝はございません(笑) ただ、境内には樹齢400年を超える楠があります。正確な樹齢は私共も分かりませんが、県のほうから樹木医さんが10年に1回いらして診断をしてくださいます。その方によると年輪を実際に数えてみないと正確なことはわからないそうですが、数年前に枝を切った際に、その枝が年輪180年を数えましたのでざっと400年かもう少し経っているかと思われます。」

「ある、インターネット上のアンケートで日本中の方を対象に愛知県といったら何を連想するかというアンケートがありました。皆さんは何だと思いますか?

 

…お寺が多い?あ、それは(10位以内に)入ってなかったですね。…トヨタ…はい、それは1位でした。では2位からは?

5位 名古屋城 9位 ひつまぶし …実は10位以内の7つが食べ物です。2位 味噌カツ 6位 味噌煮込み 3位 ういろう 4位 きしめん 7位 ドラゴンズ 8位 名古屋コーチン 10位 天むす」

 

愛知県民が思うランキングと少しちがいませんか?しかし、全国的なイメージではこうなんですね。」

 

「さて、次は何のランキングかあててくださいね。

1位 顔がいい 2位 背が高い 3位 家柄が良い 4位 若く見える 5位 スタイルが良い

6位 声がかわいい(かっこいい) 7位 スタイルが良い 8位 友達が多い 9位 大手企業に就てめている 10位 まめに連絡をくれる

 

はい、結婚の条件ですね。ただし、結婚してみて必要のなかった条件だそうです。

このように思い込みやイメージは必ずしも当たっているとは言えない場合がありますね。」

 

 

ご住職の軽妙な語り口に皆が引き込まれていく。

「さて、今日の本題です。『幸福とは、縁ある人々との人間関係を噛みしめて、それを深く味わうところに生ずる感謝の念に他なるまい』

森信三(半田市出身の哲学者)の言葉の引用で、私はこれが一番しっくりくる言葉だと思うのですが、しあわせとはありがとうの気持ちを持てることかと思います。」

 

ある宝石チェーン店の社長さんがいらっしゃるのですが、途中からお坊さんになったんです。その方は1日に100万遍お経を唱えることを課されました。

その方は今は宝石店は他の人にゆずって完全にお坊さんとして生活されています。

彼は今はありがとう1日100回運動というのをされています。

 

皆さん、今日はありがとう、と言いましたか?もしかしたらまだ1回も言ってない方もいるかもしれませんね。

日本人はなかなかありがとうという言葉を口に出せないようです。

しかし「ありがとう」と言葉に出すと相手に気持ちが伝わるし、自分も幸せな気持ちになります。

これからどうしたら「ありがとう」という言葉が言えるのかをお話ししていきたいと思います。

 

なぞかけで有名な一休さんの逸話に「へそ曲がりの松」というのがあります。かなり曲がりくねった松で、一休さんはこれをまっすぐに見ることができるものはいないかと問う。

皆があらゆる方向から見てみるのですがどこから見ても曲がりくねっている。

それである人が『これはそうとうへそ曲がりの松だな』とつぶやくと、一休さんは「それがまっすぐに見るということです」とおっしゃられた。つまり、ありのままを認め、受け入れることが大事ということなんですね。

 

ありのままの自分を認め、受け入れることで人へも素直に感謝の言葉を言えるようになるのではないかと思います。

「宝泉寺は京都のもみじが有名な永観堂が本山になります。横にポスターが貼ってありますが、ここの阿弥陀様は変わったお姿をしております。見返りの阿弥陀様といいまして左90度をむいています。お寺の正式な名前は禅林寺というんですけれども、通称永観堂といいます。

余談ですが南隣は有名な南禅寺です。実は昔、禅林寺の南の土地を分けてもらって建てたのが南禅寺で、禅林寺の南ということで、この名がついたそうです。

さて、名前の由来になった永観というお坊様が今から約900年前に禅林寺の住職になられて、その方が2月15日の明け方に一人で本堂でお念仏をしながらぐるぐると回る行をしておられた。ところがつい、うとうと、とされてしまった。その歩みが止まった時に「永観、遅いぞ」という声が聞こえたので目を開けてみると仏さまが目の前に立っておられたとのこと。その姿が尊いとのことでご本尊は横を向いたお姿になっております。

 

これをご覧になったお坊様の言葉ですが「まゆみの法則」というのがあります。

 

相手のことを「待つ 許す 認める」これを心がけることが大事であると。

この後も

・感動したらそれを表現する。感謝したら言葉に出す

・人間思い通りにならないのが普通

・恨まない 憎まない

・宿運を知る

・目の前に宝物はある

・今が一番幸せ

 

という心構えを、長年のお檀家さんとのお付き合いなど僧侶としての経験を交えながら説いてくださった。

法話終了後は、始まる前にお預けしていた御朱印帳を受け取る。この日はご朱印帳を持参した方のみ希望により直筆御朱印の授与を受けることができた。副住職手ずからのかわいらしいお地蔵様の御朱印がいただけた。

 

宝泉寺本堂は来年度には再建工事にはいるとのこと。是非一度お参りに訪れていただきたい

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2018年

11月

10日

照蓮坊の邦楽演奏 

第2回 津島てら・まち御縁結び

2018年9月29日(土)、津島市によりの【津島てら・まち御縁結び】第2回が開催された。

これは名古屋外国語大学(愛知県日進市)の学生による調査により東海三県の全市町村の中で、津島市の寺密度が最も高いという結果を記念して7月に開催され好評だったものを受けて、第2回が企画されたそう。

 

龍笛奏者であるご住職も演奏に加わり、本堂で邦楽演奏を聴くという貴重な機会がもうけられた。

まずは「青海波」

 

日本の伝統文様をモチーフに作られた曲とのこと。

「箏は、演奏する曲に合わせて糸を張る柱を移動させて弦の長さを変えることによって調弦を変え、いろいろな曲が奏でられるのです。」

 

楽器や曲の解説を交えながらの演奏会は敷居の高そうな伝統芸能を親しみやすいものにしてくれる。

「雅楽というと神社のイメージが強いかと思いますが、実はお寺でもよく奏でられることがあります。もともと中国から大陸、朝鮮半島を通って日本に伝わったのはお寺、仏教にまず伝わったそうです。そこから、神社などに伝わり全国に広がっていったそうです。有名なところですと宮内庁の雅楽ですね。来年の新天皇即位の際には、その時にしか聴けない曲というのが演奏されるそうです。来年の5月、聴く機会があれば聴いてみてください。

 

 

他にも早春、越天楽など、題名を聞いてもピンとこなくても、節を聞けば誰もが聞き覚えのある曲を中心に奏でられた。

 

「越天楽は皆様に一番なじみのある曲かと思います。神社でよく奏でられており、お祝い事の際に奏される曲です。この越天楽に歌詞をつけたものが黒田節です。♪酒は飲め飲め~♪というお酒を飲む歌です()。少し晴れやかな印象を受ける曲かと思います。」

最後は「ふるさと」を参加者も一緒に唱和して演奏会を終えた。

 

奇数月第一日曜定期開催の「津島でら寺巡り」をはじめ今後もこのような機会が設けられるそう。ぜひ予定をチェックしてご参加いただきたい。

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2018年

10月

27日

尾張津島お月見灯籠

お月見の季節に合わせて去る20181019日(金)~21(日)、津島霊場会とNPOまちづくり津島主催で津島霊場会寺院及び津島神社、その周辺を灯籠で彩る「尾張津島お月見灯籠」が開催された。

灯籠に彩られた津島霊場会の各寺院

お月見うさぎを探そう!

灯籠巡りをする楽しみとしてお月見にちなみ、隠れウサギを探す企画も行われていた。

 

 

渡辺家住宅とイサム・ノグチの灯り

渡邉家住宅では茶会とイサム・ノグチの灯り展示が行われた

津島神社とその周辺

また、津島神社及びその周辺も灯籠の灯りで演出され、神社楼門では津島東高校による津島の風物詩を題材にしたプロジェクションマッピングがおこなわれた。

 

今後も継続開催が予定されているとのこと。

 津島の夜を彩る新しい風物詩、来年の開催が待たれる。

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2018年

10月

23日

宝寿院の満月瞑想

9月24日(月 祝)、牛頭山 宝寿院(津島市神明町)の【満月瞑想会】を体験した。

 

「お寺さんは坐禅をやるというイメージをお持ちの方も多いと思うんですけど、坐禅を行うのは日本の仏教の中でも禅宗だけなんです。私たちは真言宗に属しておりまして、高野山とか、四国の八十八箇所のお参り、犬山の成田山、大須観音などが私たちと同じ宗派です。

 今から1200年ほど前に日本仏教の礎を築かれた弘法大師・空海様が、中国に留学されて学ばれたのが、この真言密教なんです。皆さんが体験していただくのは【月輪観】(がちりんかん)と言いますが、この瞑想方法も空海さんが中国から持ってこられたものの一部なんですね。

 私たちもまだまだ修行が行き届いておりませんので、皆さんに体験していただくのは瞑想法の導入部分ではありますけれども、それでも充分心のための良い修行になります。今日覚えたことは、是非ぜひお家でも実践なさってください」

 

講師は、温かい筆致の仏画でお馴染みの、落合宥貴副住職だ。

 

真言宗は、御存じ弘法大師 空海上人が遣の高僧・恵果和尚から直伝された密教。

“密”教という言葉の通り教義の全てを公にする宗派ではない真言密教だが、数多い(秘法なので窺い知ることはできないが)瞑想法の中でも公開されているものの一つが、この月輪観瞑想という訳だ。

 

「心は多少の緊張感を持っていただくと良いと思うんですけど、体はリラックスしてください。最初に体操から始めてまいりましょう。瞑想に入る前に、まず体の色々なものの流れを良くしていきます」

 

座布団の上で正座して合掌し、背筋を伸ばしてゆっくりと呼吸する。

額を床に着ける、足の側面に沿って手を伸ばす、掌を上方から体の前面に沿わせながら下ろす、すべての動作はゆったりとした呼吸を意識して行われる。

 

「最後に行った所作は、瞑想から出ていく時にもやっていただきますので、よく覚えておいてください」

体操の後、塗香(ずこう)の作法を教わる。

 

「右手で左手の薬指の付け根に塗香を置き、指から手、腕から体へと馴染ませてください。指にもそれぞれ意味がありまして、薬指は水を表します。イメージが重要です。皆さんは水に粉を置くことで、富士山麓の湧き水のような綺麗な水が湧き出ているようなイメージを凝らして、心と体を清めていただきたいと思います」

 

一同で読経すると、瞑想の準備に入る。

般若心経を詠唱すると、堂内の空気が更に一層澄み渡ったように感じた。

 

「本堂の仏様にお参りをしていただくんですが、皆さんが普段お参りしていただく時の合掌だけではなく、今日は五体投地三礼(ごたいとうちさんらい)という正式なお参りの仕方を行います」

 

起立し合掌した後、右の膝、左の膝の順で地面に着ける。そして、右肘、左肘を地面に着け、額と掌も地に着ける。掌を上に返し、中指を少し上げる。上げた中指には、仏様の御足があるような心持にする。

この所作を三回繰り返すと、『五体投地三礼』となる。

 

「板に描かれた円をお月様だとイメージして、瞑想に使っていただきます。

 座布団を三角形にして、直角の部分にお尻を乗せます。足の組み方は胡坐(あぐら)でも結構なんですが、正式には半跏坐(はんかざ)と言いまして、胡坐みたいなところから右の腿の上に左の脚を乗せる形です。

 手は、右の手の下に左手を置き、親指を付けます。

 背筋が曲がらないように、上から吊るされているような感覚を意識してください。そうしましたら、どちらの回りでも良いですので、自分の体を大きく揺らしてみてください。段々振り幅を細かくしていき、最後には吊り上げられるようなところで落ち着けて、体を整えていきます」

 

呼吸を整えていく。

 

「ゆっくり、ゆっくり、鼻から吸って、口から吐くようにしてください。自分のペースで良いですから、ゆっくり、深い深い深呼吸を繰り返してください。自分の体の中の悪いものを出して、綺麗な空気を体の中に取り入れて……そんなイメージで。体を折り曲げて、吐き切っていただいても結構です。」

 

照明が蝋燭の炎だけとなると、いよいよ瞑想に入る。

 

「ゆっくり、薄く目を開けてください。半眼といって、目が半分開くような感じです。皆さんの目の前には、丸いお月様があります。この丸い形を良く覚えたら、また目を軽く閉じてください。今観た丸いお月様を、今度は瞼の裏に写します」

 

「その丸いお月様を、今度は自分の体の中に取り込んでいきます。瞼の裏に写した丸いお月様を、まずは頭の天辺に移します。それから、目を通って、鼻を通って、口を通って、喉を通って、胸の真ん中まで移してください。胸の中でサッカーボールくらいに収まるような、そんなイメージを凝らしていただきたいと思います」

 

「お月様を胸の中に取り込みましたら、今度は皆さんが想像する一番綺麗なお月様をイメージしてください。今日はちょっと曇ってるかもしれないですが、秋の澄んだ空にはっきりと浮かぶようなお月様、想像する一番綺麗なお月様が、皆さんの胸の中にあります。しばらく、胸の中でお月見を楽しんでいただきたいと思います」

 

「今度は、皆さんの体がすっぽり収まるくらいの大きさまで、お月様を広げていただきたいと思います。円盤状のお月様、水晶玉のようなお月様、自分がしっくり来るお月様を想像していただいて、そのお月様が自分の体を覆うくらいに広げていってください。

 広げていただきましたら、光り輝くお月様の光の中に、自分の体ごと溶け込ませてください。自分の姿かたちがお月様の光の中に溶け込んでいく、お月様と一体となっている、そんなイメージで。

 そして、呼吸だけを意識してください」

 

「これから月輪観で皆さんにやっていただくことを説明します。この後時間を取りますので、皆さんご自分のペースでやっていただきたいと思います」

 

「まず、自分のお月様を、どんどんどんどん広げていきます。

 自分の体をすっぽり覆うようなお月様をどんどん広げて……

 この本堂まで広げて……

 津島神社まで広げて……

 津島市内まで広げて……

 日本を、地球を、月を取り込んで、太陽系……

 どんどん自分が想像しうる一番遠くまで、お月様を広げていきます。宇宙の彼方まで、光り輝くお月様で一杯にしてください」

 

「途中、私が鐘を鳴らします。そうしたら、広げたお月様を、反対にどんどん縮めていきます。

 太陽系から……

 地球……

 日本……

 どんどんどんどん縮めて、また自分をすっぽり覆うくらいの大きさまで戻してください。

 それから、ゆっくりゆっくり自分の体をお月様から浮かび上がらせて、お月様を胸の中に、サッカーボールくらいの大きさに戻す……

 そこまでを、やっていただきたいと思います」

 

実際に体験してみると、月を広げるイメージを浮かべるのが大変だったが、それ以上に広げた月を縮ませるのが大変だった。

機会があれば、また是非とも参加してみたいと思う。

 

「中秋の名月ですし、外で体験していただくことも考えたんですが……蚊が凄くて、断念しました」

 

副住職は、そういって笑った。

 

寺院にご縁を結ぶと、お寺の印象が変わる。

現代にも通じる教えに触れる、弘法大師への念が変わる。

月輪に心身をうつし、月の眺めが変わる。

 

だが、寺も、大師も、月も、何一つ変わらない。

変わったのは唯一つ、己の心の在り様だ。

 

月輪瞑想はほぼ毎月開催されており、11月は21日(水)19時からの予定とのこと。

 

また、写経・写仏会なども定期的に開催されており、11月4日の「津島でら寺巡り」では合わせて寺宝の特別公開が行われる。足を運んでみていただきたい。

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2018年

9月

12日

津島でら寺巡りと宵の灯籠巡り

9/2、津島でら寺巡りでは7月の好評を受けて、初の年2回開催となる『宵の灯籠巡り』が行われた

九品山蓮台寺(津島市弥生町6)

徐々に暮れていく中、ろうそくの灯りがいっそう際立っていく。

青龍山吉祥寺(津島市中野町7)

帝護山照蓮坊(津島市宝町20)

 

午玉山観音寺(津島市天王通り6-43)

大珠山龍渕寺(津島市瑞穂町1-8)

牛頭山宝寿院(津島市神明町2)

7月に続き、6か寺を巡ってスタンプを集めた方に限定で寄せ書き御朱印の授与がなされた。

 

来年夏の開催まで、あまりに待ち遠しい……と、嬉しい声をたくさん頂いた、九月の宵灯籠。皆様の声にお応えできるよう、でら寺巡りでは今後も様々な企画を構想中。ご期待ください。

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